家の中で部屋によってWi-Fiの電波、特に5GHz帯(802.11ac/n/a)が弱くなったり途切れてしまったりというのはよくあること。
メッシュWi-Fiなどより高性能な無線LAN機器に買い替えるというのが理想かもしれないが、「手軽」かつ「手頃」に解決する方法としてWi-Fi中継器がある。
我が家でも4,000円弱でWi-Fi中継器を購入し、ネット環境がより快適になったので紹介したい。
我が家のネット環境
無線LAN親機の設置場所
我が家のマンションはケーブルテレビを引き入れているのでネットはCATVとセットで契約している。
その関係でケーブルテレビ局から支給されたセットトップボックス(STB)と無線LAN親機(11ac無線LAN対応ケーブルモデムゲートウェイ)は窓際の壁に設けられたテレビアンテナ線の近いところに設置する必要があったので、無線LAN親機はアンテナ横のテレビボード裏収納スペースに設置している。
接続機器
STBは有線LAN接続しているが、それ以外のノートPCやスマホ、テレビ、Fire Stick TV、プリンターは無線LAN接続しており、PCやスマホは基本的に5GHz帯を使用している。
リビングはもちろんのこと、隣の寝室やキッチン、リビングを出てすぐのトイレでもネット通信に不自由することはなく快適にネット検索や動画視聴、ビデオ通話ができている。
無線LAN親機から離れた風呂場や玄関脇の部屋ではつながりにくい
洗面所や風呂場、無線LAN親機からもっとも離れた玄関側の部屋(現衣装部屋)では2.4GHz帯(SSID末尾がG)はそこそこ電波が入るものの5GHz帯(SSID末尾がA)はかろうじて電波が立つかほとんど受信できないでいた。
なぜ風呂場かというと、妻が子供を風呂に入れてくれた日などには自分が入浴するときにスマホを持ち込んでゆっくり動画を見たりネットで調べものなどするからだ。
風呂場で2.4GHz帯でなんとかネット通信できるものの高速通信ができているとは言い難く、動画視聴中も時折途切れることがあった。
妻は風呂上りに衣装部屋でドライヤーで髪を乾かしながらiPhoneを操作している。
妻のiPhoneもリビングでは基本的に5GHzを使用しているが、ドライヤ―中はいちいち切り替えていたのだろうか。
通信速度に不満を感じていたかどうか定かではないが、いっそのこと家の隅々まで高速通信ができるよう対策を練ることにした。
Wi-Fi中継器の購入からセットアップまで
おウチのWi-Fiパワーアップ、Wi-Fiエリアを拡大*
選定にあたり重視したポイント
今や802.11axという新しいWi-Fi規格に対応した無線LAN機器が出始めているが、我が家で今求めているのはとにかく「手軽」「手頃」にだ。
マンションかつCATV回線なのでネット通信速度の上限はある程度決まっている。
リビングにいて親機と良好に接続できているときは下り80~160 Mbpsほどの速度が出ている。
それを風呂場でも実現出来ればいい。AmazonでWi-Fi中継器を検索してみると、2,000~6,000円ほどで買えそうだと分かった。
選定条件は以下の通り。
- 11acに対応
- ビームフォーミング
- マルチアンテナ
- コンセント直挿しタイプ
- 棒状のアンテナがついていないシンプルな形状
- 4,000円前後
中継器を設置する場所は無線LAN親機と玄関のちょうど中間に位置する廊下コンセントが最良だと検討を進めていた。
低いところの普通のコンセントなので、直挿しした場合に当然のごとく子供にいじられるだろうと予想できたのでアンテナ棒など折れやすいものが付いていないものを条件とした。
Buffalo WEX-1166DHPSを購入
上記の条件で探したところBuffalo製の WEX-1166DHPS が良さそうだったのでこちらを3,980円で購入した。
2×2アンテナ搭載だが余分な突起状のものがなくコンパクトだ。
親機から発信されるSSIDをそのまま中継して、接続先を親機⇔中継器で自動に切り替えて使用端末の設定変更なしにWi-Fiを利用することができるようだ。
中継器⇔子機では中継器側で2.4GHzと5GHzで混雑の少ない周波数帯に自動的に割り振る機能がある。
また接続先の切り替えが自動で切り替わらないときのために中継器用のSSIDも同時に発信されていて手動で強制的に接続することも可能とのこと。
セットアップはコンセント直挿し&ワンプッシュで楽チン
本機は親機ー中継器、中継器―使用端末間でそれぞれWPSによるワンプッシュ設定ができる。
早速、説明書通りに親機の近くのコンセントに直挿しして親機と中継器のWPSボタンを押してみた。
設定は数分もかからず完了。
続いて中継器を廊下のコンセントに挿し直してスマートフォンを中継器に専用SSIDで手動接続。
StationRadarという専用アプリを使用することで親機ー中継器―端末の通信状態や設定画面を開くことができる。
ボタンを押すだけ簡単設定* *出典:https://www.buffalo.jp/topics/utilize/detail/extender-about.html
早速アプリを起動してみると親機と中継器は2.4GHzのSSIDで接続されていた。
出来ることなら5GHz帯での通信範囲を拡げたいので、設定画面から親機から出る5GHzのSSIDへと手動で再設定。
スマホを片手に衣装部屋の端っこや風呂場へ移動して親機のSSIDを維持しながら自動で切り替わるか試してみたが、親機から出るもともとのWi-Fiはなかなか増幅されない。
マンション一室で中継するには親機の電波が十分に弱まらずに若干だが親機から出る5GHzを受信できているせいなのか。
中継器からは2.4GHzと5GHzの電波が「Extender-*」というSSIDで発信されているので、5GHzのExtender-Aに強制的に接続すると家の端から端まで5GHzが快適に繋がるように。
やはり家の真ん中にルーターを置くのが定石だということを実感した。
自分と妻のスマホは常時中継用SSIDに接続することにしたので、擬似的に実現することが出来た。
入浴中も衣裳部屋にいるときでもリビングで親機に接続したときと同等レベルの通信速度が得られており、動画視聴も途切れることなくスムースに再生することが可能になった。
最近はテレワークやオンライン飲み会で衣装部屋でノートPCを使うことが増えたので、PCを使うときは状況に応じて親機と中継器用SSIDを切り替えている。
それにしても自動切り替えがうまくいかないのは距離だけの問題なのだろうか。
今後もう少し検討してみることにする。
まとめ
親機ー中継器―子機の周波数帯の組み合わせで通信速度がどう変化するか追って検証しようと思う。